里やま勉強会に参加し,テキストの一部を要約して発表した.僕は里やまの環境は,生物学的に見ても,社会学的に見ても,非常に価値のある場所だと認識している.人と自然の接点,また人と人とがふれあう場所になり得ると思える.
そして,その里やまを生態学の知識を持った人たちが,推進していくことも大切だと思っている.色々と難しい問題や課題も含まれているが,それでも健全により良い方向へ展開して欲しいと思っている.
しかし,昨日は発表を終えてから,僕はなんとも言えない不安感にさいなまれた.落ち着かなかった.そのことを言葉にすることもできなかった.ジムに泳ぎにいった後も,寝るまでずっと考えていた.
これはもしかすれば,「頭でわかっていても,体が拒んでいる」というものなのかもしれないと思った.僕は田舎出身ではあるが,「自然の刺激」というものを極力避けて生きてきた人間ではある.簡単に言えば,温室育ちであり,潔癖症的な部分を持ち合わせている.
だから,「里やまや田舎の過ごしにくさ」,あるいは「外部環境からの刺激に対する自分の身体の脆弱さ」が,一種の不安感として深層心理で働いてしまうのかも知れない.
都会の人からすればどうだろうか.比べることは難しいが,都会人は僕と同じような傾向を持っているのではないだろうか.「自然の刺激」,言い換えるなら「痛み」というものを極力とりはらった文明を築き上げてきたのではないだろうか.