科学・技術・工学の相違と「研究開発」/紺野大介 選択1月号



★選択1月号が届きました。早速面白い記事を見つけたので、紹介します。


自分も大学院の科学畑から企業の技術畑に移ってきたので、こういうところで悩みました。この悩みは、「科学」、「技術」、「工学」の相違を判然とさせていないことに由来するのかもしれません。このカテゴリー化により頭がすっきりしてきました。





この表の出典元は、NEC元基礎研究所長・齋藤富士郎氏の著作「『研究』と『開発』を考える」(NECクリエイティブ)で、それに著者が若干タッチしています。


科学とはそもそもラテン語のscientiaを由来とし、”正しい知識を追求すること”です。その追求に基づく発見は、普遍的で誰に対しても、どの企業にも正しいものです。


技術とは、”好ましいか好ましくないか””適するか否か”の基準に基づき、もはやそれ以上の選択の余地が無い、ぎりぎりの判断を求められるものです。「何の役に立つのか」に対し明確に答えなければなりません。


工学とは、効率向上、すなわち経済性に係わります。経済性とは利益がでるかでないかを問題にすることであり、損得に係わっています。また、最近の〜工学と呼ばれるものも、「効率を高めるための学問」あるいは「より効率的に物事を実現していく方法を見つけるための手法」といえるとされてます。