さとかんポスター発表無事終了




3月7日(日)、里環境の会(さとかん)として、関西自然保護機構の2010年大会でポスター発表を行いました。
詳しくはこちらをご参照ください。


小雨の中、大阪自然史博まで赴きました。会場では、ずっとポスターの前にいたわけではありませんが、3〜4人の学生の方が入会を希望してくれたようで、とても意義があったように思います。


内輪としても、今回ポスター発表をするにあたって、今後のさとかんの方針やそれぞれの勉強会やプロジェクトのコンセプトを再確認することができたのでよかったと思います。まずは内部の人間同士の対話が成立していないことには、外へのアピールは難しくなります。


さとかんの環境教育のコンセプトである「対話」は、三つの要素を含んでいます。それは、”学際性”と”学ぶ楽しさ”と”人脈形成”です。


学際性とは、大学ではどうしても専門性を高めるがゆえに狭まってしまう視野を、異分野の人が集まることによってお互いに視野を広げようということです。


学ぶ楽しさとは、大学ではなかなか気軽に素朴な疑問を声にし辛い場面があるのですが、本会の勉強会では、バカだと思われるような質問でもどんどん発言できるような雰囲気を作っているということです。実は意外にもそういう疑問の中に本質的な問いが隠されている場合が多いです。


人脈形成は、大学の中だけにいると、年配の方や社会人、他大学の学生の人とも知り合う機会がどうしても少なくなるのですが、本会のメンバーの年齢層は広く、いろんな分野に人脈はつながっているので、幅広い人脈が形成しやすいという意味です。


これら3つの要素、いずれに関しても、人間同士の対話によって築き上げていこうとするのが主旨です。対話にこそ環境問題の醍醐味があるとさえ考えています。若者たちへの環境教育には異分野・世代間の対話が必要です。


個人的に最近感じていることは、自分のようなタイプの人も世間には案外多いのではないかということです。社会人として、仕事をしながらも、知的欲求を満たせる場所がなかったり、そのようなことを話し合う相手が少ないと感じていたりする人のことです。学生と会社人の決定的に違うところは、人間間に”金銭的な利害関係”があるかないかだと思います。組織の人間関係が直接的な利害で結ばれている場合、あるいは会社間でのやりとりは利害関係そのものですから、やはり腹を割った「対話」は難しくなるでしょう。


といっても、人間は飯を食っていかなければなりません。あえて分けて考えるなら、知的欲求のイデア的な世界、一方で、食欲や物欲などの実生活の二面があるように思えます。このいずれもを大切にしたいと思っている人は少なくないでしょう。僕の眼には、談話会に来られた方の何名かの人は、そのように見えました。


自分もそのような人間の一人であると自覚しているので、この二面の欲求を満たしながら、活動に参加することは、外部へアピールをする場合に、よい一事例とになるのではないかと思い始めました。


将来的には、さとかんでやっているような事例がモデルケースとなり、利害をめぐる対立が起こっている団体や個人の間においても、対話が行われるようになるのが理想だと思っています。やはりそれに至る前には、個々人が、対話とは何かと考え、よりよい対話を実体験し、それによって幸福になる人が増えることが大切だと思います。