「菊炭」の里 川西・黒川地区  

さとかんの野外活動として「日本一の里山」とも称される能勢妙見山のふもとのやまざと、黒川(川西市北部)へ行ってきました。この辺は、古くから高級木炭「菊炭」の産地として知られており、風景、生物の多様性の点からも里山としてかなり多くの特徴を備えています。
ただ、少し穿った見方をすると、「日本一の里山」と称されうるかどうかは別として、日本昔話に出てくるような里山ではなかったです。自動車道路は整備されており、そのために道路より下を流れる用水路は三面張りでした。もちろん電気も来ています。なにより、菊炭の生産量も今は釜が冷えてしまう程度のようです。里山というものは、もっぱら「自然」と「人工(人間による介入)」のバランスの上で成り立っているものです。人による維持管理あっての里山です。放置すれば、森林の遷移がどんどん進んでしまいます。逆に、オーバーユーズの場合もバランスが崩れえます。家庭用燃料として、もちろんそれが目的のすべてではないですが、薪・木炭作りのために林の木の伐採をすることが良い例ですが、現在では、電気やガスなどかなり便利になっているので、人が山に入る必要は減っているように思います。また、木炭の需要もどれくらいあるのか。一時期に比べれば、里山は見直されてきているとは言えますが、住民が昔のような生活をすることはほとんど不可能です。したがって、里山の新たな維持管理の様式が必要かなと思いました。このことは、「都会」と「田舎」の問題、また「持続可能性」の話にもつながってくると思いますが、やはり、だれがそこに住み、どのように維持管理してゆくのか、そういう問題がまだ残っているように思いました。











昔はここから妙見山に登ったのかな



ネムノキの花



今日は山上まで行きませんでしたが、また歩いて上ってみたいものです。






この辺は栗の名産地でもあります。



モリアオガエルの卵塊






桐の木



菊炭
木炭はもっぱらクヌギの木から作られます。