Study: サムサーラ (saṃsāra)

サムサーラ (saṃsāra)「輪廻」「生死のサイクルの繰り返し」「輪廻転生」「生死」「生死流転」

サンスクリット語saṃsāraは「流れる」ことから「さまざまな(生存の)状態をさまよう」ことを意味し、生ある者が生死を繰り返す繰り返すことを指す。現代インド諸語では世界を意味する。

認識からなる(vijnana-maya)アートマンが肉体を出離するとき、生気とともに諸機能が従って出離し、知(vidya)と業(karman)そして前世の意識(purvaprajna)が付随する、といわれる。この輪廻の主体としての肉身からなるアートマン(sarira-atman)が、後代、微細身(lingasarira, suksma-sarira)としてヴェーダンタ学派やサーンキヤ学派などで議論されるようになる。

岩波 哲学・思想事典. 1998. pp.1696r-1697l