コメからバイオエタノール

石油値段の高騰と地球温暖化への関心の高まりからバイオ燃料の利用が注目されています。これを受けてバイオ燃料の原料であるトウモロコシ、サトウキビの値段も急激に上昇しました。実は、バイオエタノールは、コメからも生産できるのです。日本酒を造る要領で、コメを発酵させます。そこで、日本では、減反政策によって放棄された休耕田でバイオ燃料用のコメ生産を開始する農家が増えているようです。また、トウモロコシなど豚や鶏の飼料の値段の高騰から、飼料米を用いることも注目され始めています。
やはり一番問題なのは、コスト面のようです。農家にとって採算の合う結果が出るには、肥料、栽培の仕方など技術面の開発が必要であると言われます(http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku2007/0705-3.html#tue 参考)。


また、農薬の分野では、農業の目標が多収穫へとシフトすることから、残留農薬基準値を持つ必要がなくなったり、農薬の使用基準が緩められることになり、遺伝子組換え作物も害虫耐性・除草剤耐性だけではなく、早成長や多収や高糖分などをターゲットに研究が進み、さらに作付けも拡大する可能性があることや、ラウンドアップなど非選択性除草剤だけ堅調に推移して、殺虫剤は減り、安い剤が今以上に望まれ、トウモロコシやサトウキビはあまり病気が出ないので殺菌剤も減るであろう(http://blog.mag2.com/m/log/0000029663/ 引用)という声もあります。


個人の意見としては、これを機会に日本農業の活性化につながればと思います。そもそも日本の国土は、麦類や大豆の栽培に適した土壌でも気候ではありません。やはり日本の温暖湿潤な気候は、水稲栽培に向いているでしょう。また、酒造会社など、高度な発酵の技術を用いてコストの安いバイオ燃料開発にもベクトルも向けてくれたらなとも思いました。


一番問題なのは、バイオ燃料は、生産から使用までトータルで計ってみないと、結果として環境に優しい(CO2排出削減)かはわからない点です。しかし、産業として動くためには、どの農家も企業もまず利益があるかでしょう。こう考えてみると、”環境に優しい”とは、本当に難しい問題ですね。


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