病原体から見た人間 / 益田昭吾(2007)

病原体から見た人間 (ちくま新書)


目次
第1章 病原体の環境と人間の環境
第2章 生物としての病原体
第3章 いろいろな病原体の生き方
第4章 病原体としての人間
第5章 人間特有の生き方


★自分はこの数年間、寄主−寄生者関係という「二重の生物学」について研究をおこなってきましたが、その過程で、何度か、自己とは、環境とは、主体性とは、となんだか小難しいことを考えてしまって、寄り道あるいは立ち止まってしまったことがあります。
しかし、本書を読んでみると、そういった時期があったことはまんざら不思議なことではなかったのかなと思えてきました。その一方で、自分は「木を見て森を見ず」のような状態であったのかもしれないとも思えてきます。寄生とは、共生とは、病原性とは、常在性とは、改めて考え直してみたくなってきました。